大判例

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福岡地方裁判所 昭和44年(ワ)239号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判決理由】被告会社の責任

加害車の所有名義が被告会社にあることは当事者間に争いがないが。<証拠>を綜合すると、被告会社は昭和四三年九月一日被告吉村に対し加害車を代金二五万円として毎月末日までに金二万円宛分割して支払い、所有権は代金完済まで被告会社に留保する、未払等の際は加害車を返還する旨の割賦販売契約を結び即日引渡し、被告吉村は同月三〇日金二万円を支払つたこと、右加害車売却の事情は被告会社の取締役松本和正が個人的に良く知つていた被告吉村に加害車を売渡す世話をしたからであつて、被告会社の業務とは無関係であること、それというのも被告吉村は福博建設の土木人夫で被告会社の下請をしたこともなく、被告会社のために人夫集めをしたこともなく、被告吉村自身の土木電気工事の現場へ行くのに使つただけであることを認めることができ、<証拠判断・略>。

以上認定の事実からすれば、被告会社が所有名義を有するのは単に売買代金債権を確保するためにすぎないので、加害車の運行につき支配を有するものでなく、また運行利益も帰属しないと見るほかない。従って、被告会社に運行供用者としての責任を問うことはできない。

(木本樽雄 富田郁郎 横田勝年)

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